オレはね自分のパーソナルな事って誰とも話したくないのさ
野暮だしシンプルに面倒だから
でも今年起きた事は自分にとって特別だった出来事で、人生観が変わった年になった
それを一生忘れる事が無いと思ったから、それを今日残したいって思った
今年の夏に父親が脳卒中で倒れた
それまで両親とは連絡はおろか連絡先も知らない状態だった
年内に法的にはまったく意味は無くとも家族って言う繋がりをなくしたいと思って戸籍を抜こうとしてた
いつからか思い出せないけど家族や恋人、友達、自分に関わる人間全てが煩わしいと思っていた
どうせ人間は一人で生きて一人で死ぬんだからって
実際に殆ど誰とも会ってもいなかった
まぁ それは今もそんなには変わらないけど
人間はいつか必ず死ぬ
地球もいつか必ずなくなる
だったら生きてるっていう事に意味もなく生産性がない物だと思っていた
5年後にその辺でのたれ死のうが明日死のうが行き着く先は無だから同じ事だと思ってた
どうでも良かったし興味もなかった
父親が倒れた事を聞いてその時は何も思わなかった
会いに行ったりするのも面倒だったから、もう会うこともないと思っていた
ある人の助言と言うよりもお願いに近かったと思う
絶対お父さんに会いに言ってって言われて
それでなんとなく病院に行った
親父は喋る事も動く事も出来なくて僕が話しかけた事に必死に頷くだけだった
自分でもビックリしたのがそれを見て涙が止まらなかった
それまで確かに良い関係性ではなかったけど、そんな事はもうどうでも良くなった
今も親父は元の状態とはとても言える状態ではないけど状態は少しは良くなったよ
オレは1番大切な人を1番大切にしていなかったって事に気づいたんだ
バカだったから分かるのに凄い時間がかかった
不思議と今年起きた事を不幸な事だって全然思わなくて
多分、自分にも家族にも必要な出来事だったって思える
親父は自分の仕事を愛していて、めちゃくちゃ頑張ってて温厚で誰にでも優しく接して、誰よりも母親を大切する所を尊敬してる
自分もいつかそういう風になりたい
彼はオレのヒーロー!
彼の息子に生まれた事が誇らしい
母親は親父が認知症になって多少はそれまでと違った所があってもそれまでと変わらず接していて親父の事しか考えてないし とても大切にしていて無償の愛ってこういう事をいうんだって思った
彼女には親父が親父である事の方が大切で認知症がどうとかそんな事は関係ないみたいだ
親父にとって絶対必要な人
それまでよりも仲が良さそうに見えるよ
退屈で何も楽しくなくて
自分は不幸で可哀想でって以前なら思ってた
みんな痛がりじゃんか
幸せとか何か?
オレはそんな物、存在しないと思ってたの
ただその時、瞬間的にちょっと楽しけりゃ退屈はしないかぐらいの感覚で毎日を雑に過ごしていて
でも今日気づいた
オレはずっと幸せだったんだ
両親も死ぬし人間も地球も無くなるけど、少なくとも今日この時点で幸せを感じてる
つーか それで良いんじゃね?
最高よりも最高な物って何だ?
多分幸せだと思う
うん とにかく結婚記念日おめでとう!
コメント