表参道に最近オープンしたセリーヌ。
モデルみたいな店員の方がとてもスマートに扉を開けてくれるシステムのお店。
なんか本当に申し訳ない気持ちになる。
ウェメンズは見ても服って事以外、僕には分からなかった。
ファッション関係の人達に不評だったサンローランのウェメンズは凄く好きだった。
エディスリマンはブランドと言うよりデザイナー自身にお客さんが付いているスターデザイナーだと思ってる。
エディスリマンの既存のお客さんも常にいるけど、世に出てから長いのでお客さんも何周か入れ替わってるのは他のブランドと変わらないと思う。
ブランドからは絶対的に売り上げを求められているハイプレッシャーの中で既存のお客さんの要望に応えながら新規のお客さんにアプローチする勝負で完璧な仕事だと思った。
個人の好きか嫌いかではなく。
全体で見ると過去にやってきた事をそぎ落とした印象だけど確実に変化はあって、例えば、肩を強調していた肩パットの厚さも薄くなりより自然な肩のライン。
見頃のシェイプを強調する極端に長い袖も見られないし、硬い芯地も以前の製品よりも柔らかく感じた。
この人といったらデニムなんだけど、普通は並べるサイズの順番があるはずだけど品番によって違うサイズが並んでるから売れてサイズ掛けしてるってことなんだよね。
すげーかっこいい。
時代やお客さんに寄り添って創意工夫を凝らした物作り。
製品がシンプルが故にステッチに目が行くけど、針の落ちる1針1針が超美しくて、かと言って全然工業製品っぽくない。
これがラグジュアリーってやつか。
エディスリマンがディオールオムを辞めたぐらいの頃の私服を何かで見たんだけどそれがカッコよかった。
多分ディオールのデニムにロックなボーダーのTシャツ、古着のアワードジャケットを着て爪先がスッキリした木型の革靴。
髪型もリーゼントみたいだった。
サンローランにカムバックしてその私服の空気感が物作りに出ていた。
それまでの繊細そうな男性像から繊細さの中にワイルドなフィーリングがあった。
エディスリマンは沢山の人達の憧れや熱狂をデザインしていて、僕はこれこそがモードだと思う。

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